STAP不正で告発受理

 今年1月、理研の元研究員が、研究室からES細胞が盗まれたとして告発していた問題で兵庫県警は14日、容疑者不詳のまま告発状を受理した、とする記事が毎日と読売の両新聞HP(5月14日)に載っていた。

 1月の告発時点では日本経済新聞しか取り上げなかったが、ようやく3大紙のうちの2紙が取り上げたことで灰色決着したSTAP問題がにわかに事件性を帯びてきた。

 毎日と読売のHPによると、告発状などでは、神戸市中央区理研の旧「発生・再生科学総合研究センター」から2013年3月までの間に、小保方晴子元研究員が所属していたSTAP論文の共著者である若山照彦山梨大教授(当時チームリーダー)研究室から、何者かがES細胞入りのチューブ80本を盗んだとしている。

 兵庫県警は、小保方氏(昨年12月に理研依願退職。後に理研の懲戒委員会は懲戒解雇相当と判断)ら関係者から事情を聴くことも検討しているという。

 理研の調査委員会は昨年12月、STAP細胞は、別の万能細胞であるES細胞が混入したものだったとほぼ断定している。が、混入させた人物や意図は特定できなかった。

 告発状受理でSTAP細胞スキャンダルはどこまで進展するのか。兵庫県警の捜査の行方に注目したい。